株式会社 道明 - Buy TOKYO推進プロジェクト

株式会社 道明

代表取締役 道明葵一郎氏

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組紐の細やかな技・繊細な色と柄は、日本ならでは。
Buy TOKYO推進プロジェクトで、世界展開を目指す

 1652年に創業した道明は、組紐製品の老舗。江戸時代には刀の下げ緒や武具に用いる組紐を、明治時代以降は帯締めを……と時代に合わせた製品を生み出してきた道明が、グローバル時代に合わせて新たな一歩を踏み出したのは2015年のことでした。現在も代表を務める10代目の道明葵一郎さんが、洋装ライン「DOMYO」を立ち上げたのです。海外進出を目指した背景を伺うと……。
「うちは、神楽坂で教室を開いて、職人の育成にも努めています。そこで学んだ外国人が、帰国後に教室を開いていて。様々な国に、KUMIHIMO作りコミュニティがあるようです。糸を組んで紐にする「ブレイディング」は海外にもありますが、日本の組紐は特別。繊細な色使い、色・柄の変化によるストーリー展開、細部へのこだわり、どれもが“日本らしい”ものです。海外の方々は、そういうところに惹かれるのでしょう」
 DOMYO立ち上げ以降、葵一郎さんは、イギリスのハイブランドで活躍してきた日本人デザイナーとともに色々な製品を開発。ネクタイにボウタイ、ブローチにブレスレット、ピアスにイヤリングに……と国内の展示会で発表する一方、海外への販路や広報活動は課題として残ったままでした。そんなとき、偶然出会ったのがBuy TOKYO推進プロジェクトです。
「ファッション業界の知人が支援を受けていて、『海外展開を目指すなら、色んなことをサポートしてもらえますよ』とおすすめしてくれました。2020年に応募し、同年8月から支援を受けることが決まりました」

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コロナ禍で渡航が白紙になり、新製品開発に注力。
経費補助で新たなコラボレーターを得て、未来が広がった!

 2020年3月時点ではパリの展示会への出展を予定していたDOMYOでしたが、コロナ禍で計画は頓挫。その後も、渡航は叶わず。しかし、海外での出展が先延ばしになったことで、思わぬ収穫もあったとか。
「ならば……と、製品開発により一層の力を注いできました。Buy TOKYO推進プロジェクトの経費補助でデザイン委託費を支援してもらったので、建築家や数学者など、今まで組んだことのないジャンルの方々にもご協力いただくことができましたよ」
 多様なアーティストからアイディアをもらうことで、ユニークな製品はもちろん、新たな視点も生まれました。
「組紐製品だけでなく、組紐そのものを素材として販売してみたい。海外ブランドが服装品を作る際のパーツとして、組紐を使ってもらうわけです。それに、組紐が生かせるのは装飾品やインテリアだけじゃありません。素材を変えて組み方のノウハウを工業化すれば、医療や先端科学の分野でも使えるかもしれない。組紐の未来は、想像していた以上に広がっていると感じています」

ハンズオン支援では、SEO対策からYouTubeの活用法まで相談。
アドバイザーの助言を得て、越境ECサイトで海外への販路を確保

 新製品やアイディアが出そろう中、販路開拓と広報活動も着々と進行させていきました。Buy TOKYO推進プロジェクトのハンズオン支援で依頼したのは、SEO対策のアドバイスです。
「アドバイザーには、SEO対策と合わせて、今まで使っていたECサイトでは海外に販売しづらいことも教えてもらいました。今は、ブランドサイト・ECサイトを作り直して、越境ECサイトに移行している最中です。どの越境ECサイトにしたらいいかも、アドバイザーに相談して決めました。」
 以前から、YouTubeやInstagramも積極的に活用してきた葵一郎さんですが、アドバイザーの助言を得ることで、それらもより有効に活用できるようになったと言います。
「アドバイザーと直接話しながら進められるのは、助かりますよね。こういうのって、本を読んでも素人にはよくわからないジャンルですから」

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経費補助で、後回しになっていた広報活動を活発化。
「TOKYOの伝統工芸品メゾンが手がけるブランド」
として、世界で認知を獲得したい

 取材時点で、Buy TOKYO推進プロジェクトの2年間の支援期間は残り5ヶ月。広報活動においては、まだいくつもの計画が残されています。
「これから、国内展示会での新製品発表、モデルを起用したパンフレット制作を行う予定。経費補助のおかげで、今まで後回しになっていた広報活動にも、しっかりと費用をかけることができていますね」
 葵一郎さんによれば、現在は目指してきた海外進出の5合目付近とのこと。最終的な目標は、DOMYO が「TOKYO発のラグジュアリーブランド」という認知を得ることです。
「まずは、世界のファッションの中心地であるヨーロッパの日常に、組紐が溶け込めたらいいなと。珍しい異国の工芸品としてではなく、『これ、KUMIHIMOのだよね!』という感じで、DOMYOを取り入れて欲しいですね。そして世界に知られるブランドになることで、国内でも改めて注目してもらえたらと考えています」

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